通勤の際に、自宅近くのバス停で一緒になるのが、近所に住む人達。
近所に住むAさん、「家の塗り替えを始めたね」
私、「見ましたか?」
Aさん、「ああ、大変だね」
私、「業者さんに任せっきりのため、何も大変ではないですよ」
近所に住むBさん、「奥さんは大変だろ?」
私、「うちの奥さんも、何も大変ではありませんよ」
Aさん、「家の塗り替えをする業者さんの、相手とかしなくてはならないだろ?」
私、「相手って、何をするのですか?」
Aさん、「業者さんの休憩時にあわせてお茶を出したり、近所の人に挨拶をしたりだよ」
私、「そういうのは、業者さんが自分でやるんじゃないのですか?」
Aさん、「うちは、奥さんが全部やったよ」
Bさん、「うちも奥さんがやったよ」
私、「やらなくても良いでよね?」
Aさん、「別に義務ではないけど、普通はやるでしょ」
Bさん、「普通はやるもんだよ」
私自身、自分は普通と思って生きてきたため、家の塗り替えをする業者さんの相手をしないのは、非常識なことであると、その時、初めて知った。
バスを降りて会社に着くまでの間、妻にメッセージを送ると
妻からの返信は、「早く教えてよ。今、ゴミを出しに行ったら、近所の人に家の塗り替えをする挨拶のことで嫌味を言われたじゃない」。
会社に着き、妻との結婚式に出てくれた上司(部長)に、このことを話すと
部長、「失敗して学べば良いんだよ」
私、「部長は、家の塗り替えを大変だと思いますか?」
部長、「うちは、何もかも奥さん任せだから、奥さんは大変だと思うよ」
私、「私に出来ることって、ありますかね?」
部長、「土曜日も塗り替えをやってるなら、奥さんに代わって、仕事が休みの君が業者さんの相手をすれば良いんだよ」
私、「部長は、やりましたか?」
部長、「俺は接待ゴルフで土曜日も仕事だから、やってない」
出世したら、家のことをやらなくて済むのだが、私では出世しそうにないため、仕事が休みの日は妻に代わって、業者さんのお相手をした。